茶菓子の欠片

文芸とか北欧とかTF、雑記とか何かそういう

冷房怒りの大故障

 

 

 冷房が涙を流すようになってしまった


 故に暑さで何度か死にかけた

 猛暑休暇が切に欲しい (:3_ヽ)_

 

 

 ロシア革命100周年というのに、ソビエト関係に全く手が出せていない。

 栄養失調で悶々としている中見つけたそれは、「ソビエト・フィルム・クラシックス」というイベントだった。

 ソヴィエト・フィルム・クラシックス 冒険・SF映画編

 端的に言えば、アテネ・フランセ文化センターによるソ連のSF・冒険映画の鑑賞イベント。


 鑑賞したのは60年代のSF特撮映画『火を噴く惑星』とソ連映画唯一のホラー映画『妖婆・死棺の呪い』。

  『火を噴く惑星』は怪獣も触手もロケットも恐竜も出てくるSF映画。金星を舞台に、ソ連の宇宙探査隊が種々様々なアクシデントにでくわしながらも探査を続けるお話。

www.film.ru

 

 ゴジラの様な着ぐるみ達がキョンシーのごとく跳ねるところは笑ってしまったが、地球に酷似しながらもどこか異質な雰囲気を漂わせる世界を表現した特撮は、ソ連是即ちお粗末のイメージとは違う。

 

 特に面白いのは、ロボット「ジョン」。

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 左の奴(引用:https://www.film.ru/movies/planeta-bur

 

 その造形もさることながら、乗組員を置いて自分だけ洞窟に逃げていたり、配慮など微塵もないやり方で薬を――しかも一度落とした錠剤を人間に無理に飲ませたりと、強烈な個性の持ち主である。

 

 しかもこのお話、憲法上ロボットを奴隷に出来ないらしく、命令するには敬語を使うしかない。未来のソ連は男女平等どころか人機平等まで達成していたようで。

  "Would you kindly"だったら別の海洋都市になってしまう。

 

 

 『妖婆・死棺の呪い』は、ひょんなことから魔女の老婆を殺してしまった神学生が、少女の姿をした魔女の呪いに三日三晩耐えるお話。とても貴重なソ連のホラー映画。

 

www.film.ru

 

 物語前半の脳天気で、いかにもなロシア人の酔っぱらいである村のオジサン達とのやりとりや、白く顔を塗った少女の必死のパントマイム(本当は結界の中に入れないことの表現なのは分かっているが)には「これ本当にホラーなのか」と思ってしまうほど穏和に時が過ぎていく。

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 演技は両者とも本気(引用:https://www.film.ru/movies/viy

 

 しかし三夜目の魔女による攻撃は、特撮やメイクを存分に発揮したものでクライマックスにふさわしいものとなっている。

 しゃれこうべに悪魔(もしくはメイクした素っ裸のおっさん集団)、蝙蝠、吸血鬼などが這い寄ってくるシーンは思わず引き込まれた。

 

 でも一番好きなのは主人公が酔った時の混乱具合をあらわしたシーンだったりする。撮影方法というか、手法が面白い。


 ソ連映画をしっかり見るのは『戦艦ポチョムキン』が最初で最後だったが、まだまだ面白い映画が数多あることに気付かされた。

 さァ発掘だ発掘だ

 

※     ※


 映画といえばこっちが本命。


 「トランスフォーマー/最後の騎士王(The last knight)」がいよいよもって公開された。

tf-movie.jp

 ネタバレ。

 

 「来週でいいいや」の言葉を胸に秘め、幾千と残る労働をはねのけていざレイトショーをやる劇場へダッシュ

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 耐え難き映画の宣伝コーナーを耐え忍び難きを忍び、電子機械音とともにお星様とパラマウントのロゴが現れる。

 このときはスターウォーズの開始字幕が流れてきたときと同じくらいの興奮であったことは覚えている。

 

 細かいことはおいておいて、個性の強いディセプティコンと相変わらず口の悪いオートボット、サイバトロン星が衝突するまであと何分か、といったG1時代のノリが強くでている映画であった。


 クインテッサやホットロッドは2010、ユニクロン関係はプライム、廃車工場のオートボット基地はアドベンチャーっぽさがあった。それはよいことなのだが、いやはや詰め込んだなァ監督は。

 

 今回は特に、狂った執事・コグマンに全部持っていかれた感がある。

 設定上だけでなく台詞でヘッドマスターズ種族であることが明示されたのに、特に活用されることはなく……次回作でお披露目があるのだろうか。


 楽しかったし三回見るくらいには満足だったのだけれど、いかんせん疲れる……

 特に一回目は、仕事帰りと言うこともあってか脳が処理落ちしたようで、見終わったあとは激しい頭痛に見回れた。

 これは恐ろしい映画だ。麻薬かもしれない。

 

 でもあともう一回ぐらいみたい。

 やはり麻薬だ。