北の国まで三千里
この酷暑たるや。
アァァ溶けていく(‘、3_ヽ)_
※ ※
日頃の疲れを癒すのならば、やはり北欧これに尽きる。
故に何をトチ狂ったか雀の涙ほどの財をなげうって、ヘルシンキ行きのチケットを買ってしまったが最後、あとはするりするりと北の国へと三千里。
するりするりと(出国・入国手続そして10時間の空の旅)。
ヘルシンキ・ヴァンター空港に早朝の到着。
――となると、何をすべきか悩みに悩む。
平日だろうと休日だろうと、はやくて9~10時台にならないと店も観光名所もやっていないのがフィンランド。故に朝の6時頃ヘルシンキ市内に放り出されたところで、文字通り右往左往するしか道はない。
それでもヘルシンキの街を右往左往しているだけで楽しいに違いない、現に数年前はそうだったじゃあないかとぶらり歩いてみるが、
――ぬわぁ暑ッ!
直射日光と吹き出ある汗に四苦八苦する始末。
知人からは夏に北欧とは避暑にでもいくのかいと、言われていた。
私もその気でいたがしかし、それは大いなる間違いであり、北欧といえど夏は暑いのだ。何たる大発見!
くわえて夏のフィンランドは白夜。お天道様が照り付けなさる時間は日本の比ではない。早朝であっても深夜であっても暑さからは逃れられない。
唯一日本と違うのは湿気がそこまでないことぐらいか……それもうだる暑さの前では気休めにしかならない。
「日本にいたらもっと暑かったぞ」と自分に言い聞かせ、とりあえずはヘルシンキ市内で恐らく一番早い時間に開店するであろう「カフェ・ウルスラ(Café Ursula)」へ。
10時間飛行機に拘束されへとへとの人間に、歩いている途中も容赦なく日光は襲い掛かる。
ヘルシンキ南部の公園を抜け、ようやく到着。
折角だからシナモンロールいっちゃうかぁ!? とアドレナリンを煮えたぎらせながらトレーに放り込み、メニューへと視線を向ける。
おおっと、アイスコーヒーとかそういう類がないのか。
汗だくになりながらホットコーヒーをのどに流し込み、火照った体を熱を以て落ち着けてから、頃合いを見計らって市内中心部へ散策に出かけることになった。
人を駄目にする兵器再び。ここも店内なので寝ながら海を眺めてコーヒーを飲める。
個人的には、やはりこの「カフェ・ウルスラ」で時間調整をしてヘルシンキ市内へ向かうのが一番のルートではないだろうかと思いますなぁ。このカフェがある公園を抜けるとトラムの駅があるので、そこからトラムを使って街を目指すもよし。体力があるならぶらぶらと歩いて向かうのもよし。映画で有名な「かもめ食堂」もこの近く。
※ヘルシンキ市内はトラム・地下鉄・バスが主な交通手段となるが、これらは一枚のチケットで乗車可能。ヘルシンキ駅や大型停留所にチケット販売機があるので、そこでチケットを買う(範囲はヘルシンキ市内ならA・Bで十分。何故かコインはOKだが札はダメ)。
チケットは発券後一時間使えるものと一日中使えるものがあるが、市内観光なら確実に一日乗車券の方を買うべきではないかと思いますです。疲労困憊になった時やもっと行動範囲を広げたい時にあると便利すぎるので。
トラムならお馴染みヘルシンキ大聖堂のある元老院広場方面にも、
国会議事堂(エドゥスクンタ)方面にも行くことができる。
ただし、トラムの駅は度々変わっているようなので要注意。
1年前に発行された観光雑誌をもとに、お目当ての停留所名が電光掲示板に出るのを見逃すまいと凝視していたが、本来目当てのはずの場所で聞いたことのない停留所名が登場した挙句、次の停留所はいつの間にかお目当ての二個先、なんてこともあった。最新の停留所と路線はチェックしていた方がいいかもしれない。
そして何より、フィンランドの都市を楽しむときはトイレと飲み物に要注意。
自販機や無料のトイレが至る所にある日本とは訳が違うため、どこに行っても冷たい飲み物(特に非炭酸)がない、トイレがないと悶絶する。というより悶絶した。
飲み物の準備とトイレの位置確認(そして有料か否か。ヘルシンキ駅のトイレは確か1€)は必須な気がする。少なくとも気にはかけた方がよいかもしれませんな……
※ ※
折角フィンランドに来たからにはヘルシンキ観光だけでは物足りないので、リベンジのためにタンペレへ。
タンペレ行きならVR(鉄道)がおすすめだと思う。ゆったりできる。長距離バスよりは乗り心地がいい。
ただ長距離バスより値が張る。
何より音もなく発車するので、「何番線にいつ到着するか」という情報は確実に押さえておかないと、いとも簡単に置いていかれる。
(押さえていたはずが、発車数分前になっていつの間にか「やっぱり別のホームから発車します」と電光掲示板に小さく表示されている可能性があるので要注意)
タンペレでリベンジ。
ではなく
レーニン。
なにゆえリベンジかといえば、数年前に訪問した時には、まさかの改修工事中で入館できずという屈辱を味わった。折角フィンランドのタンペレまで来たというのに、見計らったかのように改修? それはないでしょう仏にも慈悲があるというものでしょうにあゝでもここルター派だったかとよくわからない思考が一瞬にして脳内をかけ巡ったのは今でも覚えている。
故にこのレーニン博物館だけは是が非でも行かなければならないのだ。
タンペレは工業都市だけあって、レーニンが亡命していた地であり、レーニンとスターリンが出会った地であり、フィンランド内戦で赤衛軍(社会主義派の軍隊)が占領していた地であるなど、社会主義や労働運動とのつながりが強い「労働者の街」。ソ連指導者・レーニンの博物館がロシア国外にあるのも頷ける歴史があった。
入ってすぐ目に飛び込んでくるのがこの「社会主義者言えるかな?」ロッカー。
君が選ぶ、君だけのソーシャリスト。
博物館ではレーニンと社会主義運動・労働運動の歴史に焦点を当てたうえで、ソ連の非人道的政策や社会主義陣営の失敗なども展示している。ようはレーニンや社会主義を賛美せず、その負の側面も照らし出す構成故に、社会主義者ではない私のような無知蒙昧でも楽しめる博物館になっているので皆さんもぜひ(?)
勿論ムーミン美術館もぜひ。
数年前と違ってリニューアルされ、とても綺麗になってましたぞい。
※ ※
西部のナーンタリやトゥルクにも行ってみたが、総じて「酷暑じゃなければ」という思いが強い。しかしムーミンワールドは夏しかやらないというこの葛藤。
現地のにょろにょろ君。
その前にスカンジナビア半島が大陸移動して日本から1、2時間でたどり着けるような位置にきてくれないだろうか。
もしくは日本が北極圏に移動するか。
そんなことを考えながら手元のネタ帳に目をやると、驚くことに白紙だった。
北の国に行けば流石にいまじねーしょんだとかいんすぴれーしょんだとかで3、4つほど小説のネタをひねり出せるだろうという淡い期待の元、旧ソ連のゴスプランもびっくりの計画を立てたがフルシチョフのスラム並みに大失敗。
これは前書きだけ書いて終了の予感が……
令和ーパーティー
こ令和こ令和。
前回は気が付けば年が明けていたなどとおめでたいことをのたまっていたが、今度は気が付けば元号が変わっていた、になりかねないところだった。
危うし危うし。
と、ここまで書いていたのに放置していたら令和が来てしまった。
こ令和まずい。
元号が変わったのに下らぬ駄洒落がわんさか出てくる。
老化が止まらぬなァ。
※ ※
この社会がジャパリパークでも原始共産制でもない以上、哀れなプロレタリアートらしく勤労奉仕の日々に勤しむほかないが、年度の移り変わりとあってここ最近は忙しく、嗚呼胡蝶になりてぇと思う今日この頃。
精神内部の健康診断では脳内麻薬是即ちTF細胞が不足していると告げられ、それはいかんなぁとサイバトロン星に亡命を決意。
我がメンタルの為なら封印列車でも何でも使いますよ。
『バンブルビー』。
この年度替わりの忙しいときによくもぶちこんでくれたな。
狙うは初回レイト。
毎月UQチャレンジを使い果たしたのは失敗でござりまする。
夕食にありつくときはバンブルビーの映画の話が出ないかとビクビクしながら唯ひたすらに腹の中に仕舞い込み、何とも言えない焦燥感と戦いながら劇場へGO。
ネタバレでもなんでもないが、鑑賞してまず驚いたのは、「ストーリーがある」ことだった。
いや、マイケルベイ版トランスフォーマーも無論ストーリーはあるけれど、置いてけぼりにされることが何度かあった(3の市街地戦でオートボットがいつの間にか捕まってるのは何故?/4の上海の橋封鎖はその後何も見せてくれないの?/5のコラボとはいえオートボット基地にいたトレンチはディセップの襲撃時になにしてたの? 云々)のにその感覚が無かった。
伏線は回収され、シーンにまとまりがある……えぇ? トランスフォーマーなのかこれは?
意味不明な困惑を覚えたがそんなことに困惑している自分にもまた困惑せざるえをえない。ラーメン二郎は苦手だけどTFに関して言えば二郎系に慣れてしまったのだろうか? 普通の家系ラーメンが出てきてびっくらこいたのか? 心の奥底では音楽惑星回のようなカオスを望んでいるのか?
とはいえそれは裏を返せばようやく全くTFを知らない他人にもおススメできるトランスフォーマー映画が姿を現したということ。
この映画を以て何人か沼に引きずり込めればこちらのもの。うひゃひゃ。
それにくわえてオートボットもディセプティコンもG1準拠の姿で戦ってるんだもの、WFCやFOCでも「一瞬でもいいからこのデザインで実写を……」と思っていた夢がかなって狂喜乱舞。でもこのデザインで最初から実写化されていたらあまり人気は出なかっただろうから、このファンサービスを味わうことができただけでも嬉しい。
相変わらずザルなセクター7とか所属ではなく感情による瞳の色の変化とか、勝手に地球をオートボット再建の地に指定しちゃってる司令官とかTHE TOUCHとか――チャーリーとビーの交流とディセップとの戦闘シーンだけでなく、色々と突っ込みどころや考察できそうなところ、ニヤニヤできるところもあって何度鑑賞しても目が離せない。
おかげで映画館の購買というインフレが許容されてしまう地での飲み物をわざわざ買ったというのにほとんど手が付けられず、氷が解けて薄まったコーヒー的な何かを飲み干す修業を敢行するほかなかった。
当然4DXでも鑑賞したが、冒頭のサイバトロン星シーンで心臓がはちきれんばかりにバックンバックンしており、ああここで死ぬんかまあそれもまた一興、と思ったが死にはしなかった。
ただこの死を覚悟する程の鼓動はパシフィックリム(初代)のジプシー・デンジャー出撃シーン以来かもしれない。
唯一の疑問はそう、ホイルジャック先生はなにがどうなったらキュー爺さんに生まれ変わったのか?
次回というか次シリーズがどんな展開を見せてくれるか期待値は高い。故に次回作まで枕を高くして眠るとしよう。
※ ※
フィンランドと日本の外交関係樹立100周年という事で。
一般開放されたとなればフィンランド大使館、足を運ばざるを得ない。
流石フィンランド、入館登録開始後早々に枠が埋まってしまうほどの大人気。
そしてやっぱりあるのか、この恐るべき人間を駄目にする椅子は。
敷地内に平然とこの椅子が置いてある恐怖。
これにくわえて大使館内にはサウナまである。
こんな拷問機具勢揃いの環境で果たして労働など可能なのだろうか……可能にしているのだから恐ろしい。コーヒー休憩を労働組合が推進するような国だし、労働生産性でかなうはずがないか。 現実が本当に理想通りかは別として、労働環境を国のアピールポイントにできるのはうらやましい限り。
ケインズ先生お願いですからはやく週15時間労働にしてくだせえ。
できれば今年中にはフィンランドか北欧のどこかにはいければ……!
※ ※
金週だからこそ赤週もありだという意味不明な理論も成り立つ。
成り立たなくても党書記局が言えば成り立つことになろう。
「BONE MUSIC展」。
ソヴィエト連邦時代、西欧資本主義の音楽として禁止されてきたジャズなどの西側の音楽を聴こうと、ソ連市民がレントゲン写真を加工しレコードを作り出したという命がけの創意工夫の足跡を垣間見ることのできる展示。
まずレントゲンをレコードにしようというその発想はどこからくるのか。
しかもレントゲン写真だけでなく、音の出る葉書まで用いてジャズを聴こうとしたソ連/東側市民の並々ならぬ努力たるや。政府による統制や「ジャズは馬鹿が聞く音楽」というプロパガンダ攻勢を受けても、作るのをやめなかったとか。
奴隷や移民の音楽を源流の一つに持つジャズが人類の解放を目指す社会主義政権のもとで禁止されるというのも皮肉な因果。
ではソ連の「許容された」文化はどうだったかとユジク阿佐ヶ谷にて上映された「ロシアアニメーション傑作選」へとはしご。
嗚呼、ソヴィエト連邦のアニメーション制作現場も猫が好きなんだなぁ(?)。
よくないですねぇ、童話一つとっても文字を教えようとした賢い少女は偉大なる前衛政党を表現したもので、素朴で無知な熊さんは指導される側の人民を表現してるんじゃないかと深読みしてしまう。ヴ・ナロード。
心温まるストーリー、水の反射や風で揺れる様など細かな部分まで表現されているアニメーション。正直段ボール車並のアニメしかないんじゃないかと思った己の無知を深く反省しなければ。技巧を凝らした、作者のアニメ愛が伝わる映像ばかりだった。
チェブラーシカシリーズに出てくる動物園の動物たちすら定時で帰宅できてるんだなァ……
学生運動系や旧社会党系のオジサンオバサンばっかりかと思いきや、文字通り老若男女問わずという盛況ぶりに驚くほかなし。ソ連系のイベントは年々若返りが進んでいる気がする。良い事……なのかな?
※ ※
小説のネタ帳を作ろうと思っては一頁で終わって次のネタ帳へ……
さあ、元年中に小説をかき上げることはできるのか?
元年度中に引き下げ。
春あらら
もういくつ寝るとどころかいつまでも寝ていたら、いつの間にか年が明けていた。
それどころか正月が過ぎていた。挙句旧正月さえも。寝正月おそるべし。
とうの昔にあけましたおめでとうございました。
こいつぁ今年も駄目っぽいなァ
※ ※
勤労に恐怖し精神と身体が悲鳴を上げる日々。
――北欧成分が足りないなァ。
そう思い立ったが吉日、北欧型公園の「メッツァ」をおかわりしてきた。
また同じところに行って飽きないのかと自問自答したがそんなことはなく、少しだけ食べ物屋さんのメニューが変わり、土産屋も前回と入れ替えがなされていた。
買い物で興奮、食いもので興奮、散策で興奮と常にアドレナリンが生み出され続けた次第。鼻息荒く狂喜乱舞していたオッサンがいたならそれは私。
前回は売り切れで達成することのできなかった「北欧風珈琲」と「ブルーベリータルト」にありつくことができたこの哀れな北欧かぶれは、狂喜乱舞し気味の悪い喜びの雄たけびをあげた。
おやおや救えないこのにわかっぷりよ!
恐らくそこいらの激安インスタントコーヒーを以て「北欧風珈琲です」といえばショッカー戦闘員の如き声をあげて聖水のように有難がって飲むのだろう。その自信はある。
考えてみればメッツァに足を踏み入れただけで笑顔がこぼれ奇声を発し、ここが埼玉であることを忘却の彼方へと追いやる阿呆なのだ。前回も今回も、同行した友人にはそれぞれ引かれたが至極当然の反応だ。気持ち悪いものねぇ。
そうは分かっていても自分なりのQOLをあげるのにこれほどぴたりと合致する幸福もないのだから大目に見てやってほしい。平成が終わる前にまた行きたいなァ。
マシュマロの浮いたチョコレートドリンクはとどめであった_(。゚⊿ 」∠)_
夜のメッツァもめっつぁおかし。
※ ※
川崎市市民ミュージアムにて『ソヴィエト映画特集』なるものが開催されているとなれば、ソヴィエト文化かぶれが行かない訳にはいかない。
鑑賞したのはタルコフスキー監督の『ストーカー』
『ストーカー』はSF……というよりは宗教的・神秘的な側面が強いように思える映画で、長回しが多いのが特徴的。小休止なしなので、老体には少し辛いものが……
踏み込んだ軍隊すら全滅した謎の立ち入り禁止区域“ゾーン”。
登場人物はその“ゾーン”の道案内役である「ストーカー」と、作品のインスピレーションが欲しくて”ゾーン”に興味を持った「作家」、そしてとある目的を胸に秘めながら“ゾーン”を目指す「教授」。
この三者が“ゾーン”にあると言われる幸福になる部屋を目指して歩き続けるというのが大まかな話の流れで、その道中芸術の無欲性や幸福の意義、希望の是非など哲学的・神秘的な応答が繰り広げられる。
よりによってブレジネフ時代のソヴィエト体制下にありながら社会正義やイデオロギーといった文言に言及するシーンもあり、ヒヤッとする。当局と喧嘩するわけだ。
さらに鑑賞、『死者からの手紙』。
『ストーカー』で助監督を務めたロプシャンスキー監督作品。
核により地上が死の土地と化した世界にて、地下シェルターで暮らす人々の生きざまを描くポストアポカリプスもの。
荒廃し瓦礫と死体にまみれた地上世界や統制する軍部、横行する闇市場、シェルター内の描写がいやに現実味がある。そして核ミサイル発射のきっかけはミサイル管理職員が飲んでいたコーヒーのせいでむせた、そのわずかなラグのせいという小さな事実と合わせるとより無常が際立っているように思えた。
登場人物は程度の差こそあれ、皆「どうしようもない」という現実に打ちひしがれて、奇行に走る、自死を選ぶ、職務を黙々と遂行する。
それでも最後には次の世代に希望が託されたような終わり方だったので、そこに救いを見出してしまうのはロシア的メシアニズムにあてられたか……
※ ※
書けぬ。動けぬ。間に合わぬ。
小説が進まんのですよ(定期)。
一年に100回くらいある恒例行事・スランプ期に入っているので筆がボキボキいきそう。
いんすぴれぇしょんを貰おうとおこがましくも天下の大作家シェイクスピアを読んでも下らない駄洒落のセンスしか得られない始末。元々つまらん親父ギャグのセンスは持っとるし何も得られていないのと同義ではなかろか……
丁稚奉公の方もまた年度が替わって色々と変化や繁忙があるだろうから、しばらくは休憩を取って、またメンタルが死にはじめたら書くとしよう。
メンタルが安定するといいものが書けないってそりゃあ難儀なシステムだなァ。マゾの気でもあるんだろうか?
今年もまた花粉がつらい時期になってきた。
嗚呼花粉よ、頭痛と鼻詰まりと目のかゆみを呼び起こす悪魔の粉よ。
花粉症に苦しむ者へ休暇と時短勤務を与えておくんなましヾ(:3ノシヾ)ノシ
めっつぁ良かったメッツァ
もうすぐ年を忘れる必要性があるなんて恐ろしい。
どうも勤労者になってからの時間は光陰矢の如しで……知能は退化していく一方なのに……
※ ※
「文学フリマ」無事終了。
わざわざうちのブースにお越しいただいた方、新刊をお買い上げいただいた方、ありがとうございました。
老害介護も大変なのにすごいなと思う。
行けなかったがミステリーコーナーとSFコーナーは今度こそ行きたい。
次回は店側としていつ出れるかなァ。
小説と関係ない、趣味全開の小冊子を作った方がいいのではという助言に従ってしまおうかどうしようか……
性懲りなく物書き風情の駄文連なりはまだまだ続きます。
※ ※
先日、北欧モチーフの「メッツァビレッジ」に行ってきた。
メッツァメッツァ行きたかった――このネタも幾億度使ったことか――ので、一も二もなく突入を決意。哀れな友人を強制連行していざ埼玉は飯能市のメッツァ(Metsa)へ。
入園してみれば、すぐに目の前に現るは北欧土産の販売コーナー「マーケットホール」、右に進めばレストラン棟の「ヴァイキングホール」、そして更に奥へと前進すれば屋外食事コーナー。「とりあえず一通り園内を観てから」という当初己が作った計画を投げ捨て、一目散に屋外食事コーナーへと歩を進める。
既に興奮度MAXで鼻息荒し、拉致した友人にドン引きされるも知ったことではないと唯ひたすらに歩く。恐らくその時の顔は不審者そのもの、にたりにたりと気持ち悪い微笑を浮かべて口角あがりまくりであったろう。
北欧と言えば北欧飯だ。
そんな名前の飯はないが。
サーモンスープとシナモンロールは食べずしてメッツァを去るわけにはいかずと早速注文。
その美味しいこと美味しいこと――いやしかし、芬蘭国旗と共に販売されていれば泥水でも有難がる阿呆ではあるが、その贔屓を抜きにしても北欧諸国に魂を売っても良いかと思ってしまうクリーミーな味わいであった。
ことシナモンロールに至っては自分で焼いて具合を調整できるおまけつきなのだから、血沸き肉踊らせるなという方が無理というもの。
メッツァ自体は北欧テーマ―パークというよりはあくまで散策ルート・公園に北欧関係の拠点を置きました、といって体である為か、メッツァとしての建築物が無いところも十分楽しむことができるし、現に椅子に座って数十分話し込むことも十分可能。
そよぐ風と木漏れ日に癒され湖を眺め、平穏と無を楽しむ――老人会と言われようとも、一体何処にこれ以上の楽しみがあろうか。
まあこの椅子が超兵器なんだが(:3 _ )=
これに寝そべり青空に目玉を泳がせると、いやぁ文字通り天にも昇る気持ち。
酒を飲んだうえでここに寝そべった時の感無量ぶりたるや「ヤバい」の一言に尽きる。
ムーミンがいなくとも十分北欧気分を満喫できる桃源郷であった。
また行きたいねぇ。
※ ※
ローワン・アトキンソンの「ジョニー・イングリッシュ」面白かったですよ。
王道コメディのストーリーで、どっちかというと2の気休めの報酬より初代に沿った作風だった気がする。果たして1の相棒だったボフが再登場する情報が入った時に喜んだ日本人が何人いることか……?
続編を作るならどんどん作ってほしい。
あとグッズ用意してくださいよ映画館さん……
「バンブルビー」3月公開は許されない :(
悪戯するなら菓子をくれ
パンプキンパンプキン。
ジャックに憧れたがジャックには当然なれず、ブギーにもなれず、気付けばメイヤーになってしまっていた……
※ ※
いやはやお聞きください。
『プーと大人になった僕』を観たんですよォ。
いやもし、もし劇場で上映時間中ずっと目を真っ赤にして水分を垂れ流し、しつこく鼻水すすってた害悪野郎がいたとすれば、それは私なのです大変面目ない。上映時間中ずっと泣き続けたのはこれが初めてかもしれない。
卑怯でしょうあの、ぬいぐるみの様なデザインは。
的確に幼少期の――輝かしい日々を思い起こさせ、心臓を抉ってくる。
あのクリストファー・ロビンですら「勤労者」としての性(そして徴兵され他人を殺す立場に追いやられる「国民」としての性)から逃れられないという、考えてみれば至極当然の描写ですら心を握りつぶしにかかっていた。挙句単なる労働者だけでなく中間管理職としての苦悩まで描かれるともう逃げられない、将来(見込みは薄いが)管理職ポジションになった際の自分が再度観ても苦しめられるというオマケつきだ。
唯一涙が引っ込んだのは映画の終盤くらいか。
「何もしないこと」が大事なら終わりも何もしないでほしかったが、流石にそれは現実世界との折衷を見つけ出さざるを得ない悲哀。
とはいえ子供の頃の下らんお遊びと始末に負えない夢想を捨てて人は「成長せねばならない」というお決まりの説教で終わるよりは、良かった。
嗚呼、100エーカーの森は何処。
※ ※
最近になってどうしたことか、アガサクリスティーの「ポアロ」シリーズにはまりはじめた。
卵型の頭に特徴的な髭をつけた外国人の小人。ホットチョコレートが好きでもったいぶった話し方をする変人のオッサン。
その周りを彩るトーリー党気質の貴族たちとホイッグ党気質の若者たち、そして事件に秘められた謎。久方振りにむさぼるように読んだ。
推理小説の探偵は往々にして友達にはなりたくないタイプばかりで、ポアロもその一人に数えられるが――そのはずなのに、気付けばポアロの出てくる小説を見つけ出しては読みふける日々が続いている。ポアロの活躍を脳が欲しているかの如く。
何故か分からぬが同じアガサクリスティーでも「ミスマープル」ではないんだなァ。どうしてこのオッサンにここまで惹きつけるものがあるんだろうか。ホームズシリーズより好きかもしれない。
シャーロキアンに殺されそうだがポアロが高評価なのは恐らく、ポアロのジャップ警部の方がホームズのレストレード警部より好きなせいだろう。あの皮肉屋警部最高じゃないですか? 悲しいかな、名前は連呼しにくいが。
個人的に一番好きな作品が『ビッグ4』なあたり、相も変わらず脳内ミステリー界を支配しているのは明智小五郎・少年探偵団系の推理冒険物なんだなァ――この体たらくでは、シャーロキアンどころかポアロファンにも処刑されてしまいそうだ。
灰色の脳細胞を活かせる物書きならば、『アクロイド殺し』や『カーテン』のミステリーに舌を巻き、アガサクリスティーにならって素晴らしい推理物を書こうと努力するに違いない(カーテンは読み終わってから一週間くらい立ち直れなかった)。
- 作者: アガサクリスティー,Agatha Christie,羽田詩津子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/12/01
- メディア: 文庫
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ところがモナミ、至極哀れな黒色の脳細胞をもつ小生は、そんな技巧を学ぶという手法からは尻尾を巻いて逃げ出し、ポアロをはじめ作中の登場人物は随分とホットチョコレート(≒ココア)を美味しそうに飲むなァと単純な感想を抱いてしまうのだ!
そしてホットチョコレート/ココアがマイブームになってホットココアを見つけると、寒くなってきたことも相まってすぐ小銭を入れ自販機のボタンを連打する単細胞と化したのである。
物書きらしい感想も抱いた。
ヘイスティングズの持つ物書きの才能が欲しい。
シェパード先生でもいいから。
オリヴァ夫人は……別に……
※ ※
物書きの風下にもおけない雑魚ながらも、無謀にも文学フリマ東京に同志(若しくは犠牲者)を募って出店することになった。
今回のブースは「エ―57」。
二階中央らへん。
さァ買い手は集まるのか!?
その前に売り子は集まるのか!?
月は出ているか
今宵は十五夜、しかし月見バーガーは絶賛腹下し中の為食すこと叶わず。
くわえていつの間にやら平成最後の夏季休暇が終わろうとしている。
かと思えば小説の締切を越してしまうというとんだ失態を犯す始末。
嗚呼無情。
嗚呼無能。
いつくしい厳島神社が見れたので僕は満足です。
※ ※
トランスフォーマースピンオフ・バンブルビーの予告第二弾が公開されて頭の処理能力が追い付いていない。
なにせオプティマスプライムが出演してくれることは分かってはいたが、まさかここまでG1デザインそのまんまだとは思わず……ショックウェーブやサウンドウェーブも出ているし、どういうことだ……サイバトロン星のデザインはまんまTF:WFCやTF:FOC系……
できればオートボット側ももっとG1デザインで出てきてほしい……
そしてディセプティコン側がしっかり喋っているのがありがたい。
基本的に実写映画シリーズはメガトロン様とスタスクぐらいしかしっかり喋ってくれなかったので(他はサイバトロン語か唸り声、ようやく最後の騎士王で喋る人が増えた)、フツーに喋っていることに感動してしまう。
第一出てきたディセップ二人組が三段変形してくれるというのもGOODですよ。トリプルチェンジャーのドリフトは連続三段変形までは見せてくれなかったから余計に。
うーんオタクの心をくすぐる。
公開まで悶えるしかない無念。
※ ※
どうもここ最近ソヴィエトれんぽーと縁があるようで。
アテネ・フランセ文化センターでソ連映画上映会があったのでGO。
『新しいモスクワ』。
アレクサンドル・メドヴェトキン『新しいモスクワ』『幸福』上映会
メドヴェトキン監督の作品、ただし政府の検閲で上映不可とされた代物。
ソ連の建築士がモスクワで自動模型装置「動くモスクワ」を発表するというのが大まかな流れで、そこにコメディやラブロマンスが絡んでくるというもの。劇中ではソヴィエト宮殿という、共産主義版バベルの塔(結局完成しなかった)も出てくる。
ソ連製映画というと偏見を持ってしまいがちだが、既に『火を噴く惑星』でソ連映画の面白さを知ってしまった自分としては期待値MAXで観に行った。確かに面白かったのだが――映画の中核であるはずの、「これからのソ連を牽引する新しい首都・モスクワ」像が説明されるシーンはクライマックスのはずなのにどこか冷めた目で見てしまった。
ソヴィエト宮殿なんて完成しなかったじゃんと歴史的事実を知っているからかもしれないが、プロパガンダが露骨すぎるからだろうか? いやプロパガンダに感動してたらまずいかもしれないが、人をその気にさせるのがプロパガンダのはずなのに全然ノれない。
プロパガンダシーン抜きのソ連映画の方がソ連に好印象を受けるというこの皮肉よ。
一方でソ連映画(イギリス製)も公開していた。
『スターリンの葬送行進曲』
赤いのに黒い映画。
老人党幹部が書記長の椅子を巡って馬鹿げたことをしては右往左往している無様な光景は面白いものの、その権力闘争がもたらすものはすべて一般国民に降りかかっていく様子も淡々と描かれるのが心臓にくる。
リベラル改革派を気取るフルシチョフに対抗するため、秘密警察としてやりたい放題だったはずのベリヤが、国民の人気取りのために自由化を推進し、かと思うとフルシチョフが勝手に政策を変更し……の繰り返し。任務を忠実に守ろうと、法律を厳守しようと、党中央委の方針変更で投獄処刑。
この時代の公務員には絶対なりたくないなァ……
ただ個人的に映画として面白いのは、『帰ってきたヒトラー』の方かな。ロシアがこの映画を作っていたらもっと面白くなったかもしれないが、無理か……?
※ ※
11月の文学フリマは「文藝工房ニケア」というよく分からないサークル名で出店予定です。
あってないようなお題は仮面。
またブース番号などが決まったら細々と告知していきます……
代表が〆切破っておいて何を言ってるんだという感じだが……
個人の印象
天下の行政府様がもはや災害と認定する猛暑であるならば、
日々の通勤における炎天下の中の歩行とは労災認定されて然るべきではないかと、
思いながらもアイスに手を出し太る……
光と映像を使ったミュージアムと言われれば心が千鳥足で踊るので行くしかないのだ。それと同時にゆりかもめも楽しめるとすれば更に。
チームラボボーダーレスという企画があったのでマァ会話のネタの一つにでもなろうかと思い行ってみたが、これがとても楽しくて、歳も忘れハッスルしてしまった。他の人を置いて走り回るほどには楽しんでいた気がする。スーツ姿のオッサンが子供たちを押しのけて狂喜乱舞する様は地獄絵図他ならないが。
問題は、目が疲れることか。
いや身体も疲れる。筋肉痛はあとから来ました。
光の使い方が全く違うが、先日「モネ それからの100年」展へ行ってきた。
モネ展と銘打っているものの、モネの後世に与えた影響を中心に据えていることから、モネ目当てで足を運ぶと少し物足りないかもしれない。
モネの影響を受けたモダンアートを見比べることができるという点では貴重な展覧会だと思う。とはいえ贅沢ながらモネの名を冠する展覧会故に『睡蓮』のほかにも『印象・日の出』とかあってほしかった。
なんて曖昧な文末、これこそ印象そのものを描写する印象派というもの(?)。
前情報なしにモネだからという理由でUQを召喚し足を運んだ愚者の為、館を回ると「あれ、モネの作品もーねーの?」と産業廃棄物の駄洒落が脳内に浮かび上がってくるほど現実に引き戻されてしまった阿呆とはこの私。
「出口」の看板が視界に入るや否や逆走し、最終的にお気に入りである『セーヌ河の日没、冬』(1880)の前に長らく突っ立っていた。
眼鏡をかけたまま近づくと筆致がよく分かるし、眼鏡をはずして遠目で見ると光の揺らぎがより一層鮮明に鑑賞できるという二重に美味しい思いができる。オメメの劣化で一番の恩恵だ。
できれば『セーヌ河の日没、冬』のような光景を見ながら寿命を終えたいが、フォースと一体化する術はないため屍の後片付けを鑑みると断念せざるを得まい……
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アメリカではコミコンが開かれたようで。
いつか行ってみたい。
トランスフォーマー関係では「バンブルビー」のトラヴィス・ナイト監督が講演。そこでなんとスタースクリームに違いなかったあのディセップはまさかのブリッツウィングということで……
In #HallH at #bumblebee panel director #TravisKnight breaks out #transformersg1 hearts to find out that #Starscream is NOT in the #bumblebeemovie but #Blitzwing the #triplechanger pic.twitter.com/yy50iJ8Uj9
— Bionic Buzz® (@BionicBuzz) July 21, 2018
え? ぶ……ブリッツウィング?
ということはトリプルチェンジャーとして戦車にも変形してくれるのか?
カラーリングはスタスクそのものじゃないですかーやだー。
嬉しいやら残念やらでございます。
いやしかし何よりも憤りを抑えきれないのはそう、アメリカ本国ではクリスマスシーズンに公開の「バンブルビー」が日本では春公開にされてしまったことだ。
ええっ。そんなまさか殺生な。
年明けまで待てというのですか、しかも「春」と言われると年明けから間が空きそうだし……それはあまりにも、あまりにも。
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秋の文学フリマに性懲りもなく参戦を決意、申込みを完了してしまった。
そうなると〆切という己が生み出した魔物と戦う必要が出てくる。
が、如何せんなんにも浮かび上がってこないし、書いても小説というよりは報告書になる。以前はアイディアさえ出てくれば小説にするのはそこまで苦ではなかったはずだが、脳が全く働かん。他のメンバーは書きあがってる者もいるし、いやはや嫌な汗が流れてくる。
これも労働が悪いんだ(???)
なんちゃらフライデーを設定するくらいなら、UQ二倍キャンペーンをしてくれたほうがよほどプレミアムだというのに。巷で話題になっている大事な大事な生産性も上がるというのに全く……
ああ、あの議員大先生様の言う“生産性”とは意味が違うのか? 国に寄与してくれるかどうかで権利の有無と公共サービスの受益可否が決まるなら他人の糾弾の為に“生産性”の言葉が氾濫するのは目に見えているぞ。自分は生産性があると安堵できるその姿勢は凄いが。
しかし勤労を言い訳にして雑文を並べ立てても、想像力の枯渇は、老衰を痛いほど理解させてくれるなァ。
ハーミットになるまであと何十年かかることやら。