茶菓子の欠片

文芸とか北欧とかTF、雑記とか何かそういう

欧州議会は複雑怪奇

 

 さあ来るぞ秋が秋が

 最近ようやっと天気がよくなってきたのは救い。

 ここにきて家具が次々と壊れ始めたのは呪い。

 

※     ※

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 先日、ドイツから来た友人を箱根へと案内したが、その時お土産としてデパタイ(Die PARTEI)のステッカーを頂いた。いやもうほんと感激 :)

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 左は党首さん。右は【「ドイツの為の選択肢」死ねよ】と書かれたポストカード。

 

 何時ぞやの記事で少し触れたことがあった気がしないでもないが、デパタイとはドイツにある党名「ザ・政党」というそのまんまな政党。

公式HP:Die PARTEI | Offizielle Seite des Bundesverbands

 

 ユーモラスな政策、風刺のきいたポスターが特徴的。全方位に喧嘩を売りまくっており、右翼も左翼も政府与党も野党も馬鹿にしている。

 「あーだこーだ」とだけ書かれた政策ポスター、ベルリンの壁を復活させようというポスター、上の写真にもある落書きされたようなデザインの党首ポスター……

 そんなふざけた政党でありながら、連邦議会や州議会では議席が無いのにヨーロッパ議会に1議席持っているという現状自体ふざけているように思えなくもない。

 

 以前ヨーロッパ議会で対テロガジェットを提案しているこの動画を見ていると、デパタイが意外にもEU議会に受け入れられているようで余計に謎が深まる。


Sonneborn rettet die EU (VIII): TOP-US-Anti-Terror-Gadgets

「これを着ればテロ対策は万全!」

 それでいいのかヨーロッパ議会……(:3_ヽ)_

 

※   ※


 昨日はホエールズもといベイスターズ三浦大輔さんが引退した。

 野球で泣いたのはあの試合が始めてかもしれない。私含め居座る老害にしかなれない人と違って、皆に惜しまれながらの引退ができるあの人はとても強い人だ、本当に。

 

 番長、25年間お疲れ様でした。

 

〆切は続くよどこまでも

 

 一か月放置していた……

 

 散々長引かせていた社会の歯車選手権は、我が脆すぎメンタル君を犠牲にようやく終わりを迎え、晴れてゼンマイ仕掛けの歯車君へ進化する権利を手に入れた。

 若しくは退化する義務?

 

 とはいえひとまずは事が済んだので、研究のデータ収集が全く進んでおらず〆切様もあと僅かでご降臨という惨状を無視した上で――だから今現在もがき苦しんでいるのだが――昨日はシンゴジ君二回目の鑑賞へ突撃した。

 

 その方面に詳しい友人と観にいったこともあって色々と新しい発見があった。

 相方はカット割りや撮影方法といった面から絶賛していたが、私はというとやっぱり第二形態君可愛いなぁとか、成程あの俳優さんここにいたのか、等々下らんことを色々と確認。

 考察云々はもっとしっかりした人がやっているでしょう恐らく。

 

 しかし本筋と無関係なところに感動と驚愕を覚えるうすらとんかちのこんこんちきであるため、劇場の飲み物にバナナオレがあることに気付き一人狂喜乱舞していた。

 いつものようにアイスコーヒーにミルクもつけて、の流れかと思いきや、

 “バナナオレ 300円”

 の文字がメニューにあるとはこれ意外、もはや選択の余地なし。映画後半孤独な尿意との戦いを経験するほどにはごくごくと飲んでいた。

 シンゴジ君ありがとう_(:D」┌) ああでもイチゴオレはバイバイ

 

 おかげで鑑賞券含めもう財布の紐がびろんびろん。

 悔いなし。


 ※    ※


 話変わって創作方面では、私の所属しているサークルが恒例の文芸誌製作をおっぱじめたようで。

twitter.com

 テーマは「星」(のはず)。

 秋の大学祭と文学フリマで頒布する(はず)。

 本当にタイトルこれでいくのか、いや製本できるのか、はたまた原稿が集まるのかと不確定要素が多いので宣伝はこの位にとどめざるをえない。
 
 でも有能優秀な後輩が執筆者にも編集者にもいるからとても期待大。

 ネガ要素はTHE・老害君の私があろうことか1万字以上も紙幅を割く予定であること

 現物が出来上がったらまたダイレクトマーケティングに勤しむとします。

 


 こうしている間にも小説も研究も締め切り迫る。
 指標やデータセットを自作するっていうのはとてもつらい:(

 

好きにしてみたくなる映画


 猛暑になるか大雨になるかの二択しかお天道様はお持ちでないのだろうか。

 


 昨日、気になっていた映画「シン・ゴジラ」を鑑賞した。

www.shin-godzilla.jp

 
 私はゴジラ映画に関してはかじってすらいない全くの素人で、ハイゼンバーグvsゴジラGODZILLA(2014)』と"That's a lot of fish!"で有名な(?)『GODZILLA(1998)』しか観ていない――日本のゴジラをほとんど見ていない。「モスラや~」が少し歌えるくらい。

 なので前知識ゼロで観に行ったことになるが、それでもとても面白かった。人間たちの四苦八苦パートは(同じように政治家や官僚が話し合う映画『東京原発』よりも)テンポが良いし、戦闘シーンも手に汗握る展開。そしてゴジラの何をやっても死なない感が絶望と恐怖を与えてくれた。
 
 全編CGのゴジラだというのもすごい。このレベルでアメリカよりも先にトランスフォーマーを実写化できていたらどうなっていただろうと妄想が広がる。

 しかしなにより素晴らしいのはそう、

 

 「蒲田に現れた第二形態」

 

 だろうか。あのとぼけたような顔がドストライクでもう最高。あの顔を見たいがために二回目鑑賞を検討しているくらい最高。

 

 とにかく楽しめる映画でした。
 政府用の防災服着てみたい。灰に橙の環境省もかっこいいけど原子力規制庁の上着も渋くて良かった。


 ※     ※


 トランスフォーマー・ザラストナイトに出演予定のバンブルビーとメガトロンのコンセプトアートが先日公開。

 

 騎士風になったメガトロン様(あれ、ガルバトロン君は何処へ行ってしまったのか)、腕がキャノン砲だったリベンジと異なり腕にキャノン砲がついているのはGood。ビーも背中のドア羽が復活したようで更にGood。

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 確かオンスロートが出るという話なのにまだコンセプトアートが公開されていないのは残念。じらすなぁ。

 というかこのコンセプト通りかも分かったものではない……マイケルベイ監督は嘘をつくのが常だから……

 

 キュー爺さん復活とかないかなぁ(ない)

 

 

ドイツ車大好きなお侍さん

 

 まさか面接初日の真昼間から切られるとは参ったなァ。第一志望ではないし夜まで拘束されてからお祈り申し上げられても困るので良しとしたいがメンタルは爆死中。

 


 初日切りの甲斐あって(?)暇になったこの日を利用し、日本学術会議が開催したシンポジウム「続・人文社会科学と大学のゆくえ」に足を運んでみた。
 
 このシンポジウムは以前も紹介したが一年前のシンポの続きに位置付けられていて、「文系学部廃止」で話題となった政府・文科省の大学改革について問題提起と討論をする会である。

 始まるころに傍聴席を見渡してみるが、
 ――アァさすがに半減したか
 というのが率直な感想だった。去年は傍聴席も学者席も空きがなく、資料すら満足に行き届いていないほどの大盛況だったが、流石に一年たつと(ほとんど広報されていなかったこともあって)少なくなっている。とはいえ途中入出の方もおり、それなりの人数が傍聴した。

 

 内容は趣旨説明、問題提起、討論。
 いかに人文社会科学が重要か、政府の方針が愚かかの再確認は去年と同様。しかし去年は「縮小される文系を理系も応援しています」という共闘ムードが強かった気がしたものの、今年は「文系廃止の前に理系もダメダメじゃないか」という論調が(自分としては)強いように思えた。

 理工・生物系を煽る様な結果にならなければよいのだが……


 それにしても法学部で教えるべきことは道路交通法だと本気で考えている“有識者”の方の存在には唯ひたすら驚くほかない。SNSで学部の教育内容改革についてのスライドが出回った時はてっきり廃止反対派の風刺だと思ったのに。いやはや、後世に語り継ぐべきスライドだ。

 

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 シンポ終了後、大急ぎで学術会議ビルの裏にある国立新美術館ルノワール展へ突入。
 横浜美術館にくわえここでも印象派画家の展示とあって大盛況で、ほとんど満足に鑑賞できず正直楽しめなかった。平日の閉館間際でもこれほどの人がいるとは……

 ※    ※

 
 結果発表まで社会の歯車選手権が休止状態である以上、実写トランスフォーマー5登場キャラのコンセプトアートがマイケル・ベイ監督のTwitterで公開されることが最近の楽しみとなっている。
 毎日朝8時~9時くらいに公開される瞬間それまでの胸の高鳴りは、試験結果に受験番号があるかどうかを死に物狂いで探すより健全だと思う、思いたい。

 ベイ監督のアカウントの他このTF公式アカウントでも公開している。

twitter.com

 公開されているのは今のところ、ホットロッド、ドリフト、スクィークス、クロスヘアーズ、ハウンド、バリケード

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 満を持してのホットロッド登場に狂喜乱舞。スクィークスはどういう役回りなるのか……オオオ空想妄想が今から止まらないぞ( (└(:3」┌)┘) )
 クロスヘアーズはほぼ変わらず、ドリフトは車種とカラー変更。お侍さんもどきなのにブガッディからベンツとはこれいかに。

 ハウンドは武闘派のはずなのに何故か赤十字マーク追加(軍医を兼任するつもりなのか? 傷に唾つけて終わりそうなタイプだというのに)、1の途中で消え去ったバリケードはデザイン変更をなされ再登場。

 これからも色々公開されて行くと思うと喜びしかない。
 来年の公開日にタイムスリップしたい、切に。

 

 いやその前にシン・ゴジラみたい。

葉月はもうすぐそこ

 

 なかなか終わらない社会人選手権。

 結果を出してくれないので終わろうにも終われない。

 予備校に通わずここまできたのだもう良いだろう許してくれ是非お願いします

 明日も面接、明々後日も面接、来週も面接、再来週も……アァ嫌だ嫌だ

 

 今日はそんな現実から逃れる目的で、横浜美術館の「メアリー・カサット展」記念シンポジウムに参加した。

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 メアリー・カサットがアメリカの印象派画家といこともあって、題は「印象派の広がり」。カサットと印象派仏印象派と米印象派を結び付けた基調講演や、ドイツ・ロシア・日本では印象派がどのように受容されたかなどの発表があった。

 

 印象派大好き人間(正確には新印象派中期大好き人間)としてはドンピシャリなテーマでニコニコしながら入場。「日本人は印象派がお好き」というのは本当のようで、参加者数もかなりの数だった。

 講演内容もフランスの印象派が各国でどのように受容され、どのように発展してきたのか(もしく批判されてきたのか)等々、世界の印象派のルーツを探るという点から大変勉強になったが、それ以上に聴衆の椅子一つ一つにミニテーブルがついていることに感動した。

 メモを取りやすいし腕の置き所としても優秀。

 この機能はより多くのシンポジウム会場に設置されてほしいと切に願う…φ(:3」∠)_

 

 国立新美術館ルノワールを取り扱っているので今期は印象派ばかり。ありがてぇありがてぇ。欲を言えばもう一度新印象派展やってほしいなぁ。

 

 

 国立新美術館といえば、その裏にある日本学術会議が再度人文社会系廃止の動きに関する公開シンポジウムを開催するそうな。

kasamashoin.jp

 シンポジウムの告知チラシによれば、

 これからの人文・社会科学はどうあるべきか、それを
発展させるためには何が必要かについて、社会に向けた
アピールを準備しています。その準備の一環として改め
て公開シンポジウムを開催し、各界からの問題提起を受
けて議論を深めたいと考えています。
 前回と同様、学生・大学院生を含む大学関係者のみな
らず、この問題に関心をお持ちのメディアや市民の皆さま
の幅広いご参加をお待ちしています。

 とのことなので、この猛暑就活中に行く勇気と気力があれば足を運ぶ予定。

 前回(もう一年たったただと、馬鹿な!)は学術会議が声明を出したばかりということもあってかなりの人数が来場していたが、今年はどうだろうか。人文社会系が政府批判に終始して慰め合うだけにならないよう大勢いてほしい。

 

 夏休みに突入するというのに全く喜べない。

 フィンランド行きたい行きたい行きたいヾ(:3ノシヾ)ノシ

ドイツにも行きたいね

 

 明日面接だと
 再度自分の社会不適合っぷりを味わうことになろうて。

 

 北欧フィーカさんから、ポストカードを頂いた。

fika10.com

 

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 片方はストックホルムの街並み。

 もう片方はダーラヘストという「幸せを呼ぶ馬」だという。

 本当はイヤホンのプレゼントキャンペーンであったが、外れてもポストカードを頂けて幸せである。もう一度ストックホルム行きたいなァ

 

 しかしドイツにも行きたくなる出来事があった。 

 昨日、友人と共に映画を観に行った。

 『帰ってきたヒトラー』。

 

 
 映画『帰ってきたヒトラー』予告編

 現代にヒトラーがよみがえるという、単なる風刺映画としてはよくありそうな発想である。しかし「面白そうな風刺映画だ」位にしか思っていなかったせいで実際に鑑賞してみるとその出来に圧倒された。

 ブラックユーモアやパロディがテンポよく散りばめられており、何度も笑った。しかし笑っている中で完全に笑い飛ばせない部分が多かった。現実としてヒトラーを旧世紀の遺物扱いできない現象が起こっている以上、思い返すたびに笑えない。拡散しやすいメディアや生活低迷、外国人排斥等々、日本でも他人事では全くない時事問題がかなり込められていた。

 

 映画としても大どんでん返しが何度もあり、ヒトラー像が極悪非道のモンスターでなく人懐っこいオジサンとして描かれている点からしても、単純な風刺映画にとどまらない傑作だと思う。映像としても、脚本も、演技も……あゝ、もう一度観に行くべきかもしれない。少なくとも、「特定秘密」をねじ込んで風刺っぽくしているような某映画よりは何度でも見たくなる作品。


 もっと具体的に書き連ねたいことがあるがネタバレはこの映画の真価を下げそうなのでここまでにして、あとは観た仲間との話し合い会にとっておく。原作小説も読んでみたくなった。こんな風刺作品が作りたい。切に。

 

 いやその前に『ヒトラー 最後の十二日間』を観直した方がいいかもしれない。

 

パイロ君当選を祈願して、完敗~

 

 社会の歯車選手権もようやく半分を越えた。

 残り二か月でどんな職を手に入れられるか(或いは社会に出れないか)が決まるという次第だが、幾分かメンタルに余裕ができると今度は「ああ、もう猶予期間も半年しかないのか」という絶望の方が職を得られるかの不安より大きくなってきた。

 少しでもやりたいことはやっておかないとという焦りがお出でになられたので、お迎えにあがらねばならない。願わくば今年も北欧に行きたいが……財政再建が急務という訳か(‘、3_ヽ)_

 

※       ※ 

 

 何気なく図書館の新着図書コーナーを眺めていたら、こんな本があった。

 『自由主義は戦争を止められるのか:芦田均・清沢冽・石橋湛山』という、上田美和氏の著書だった(早稲田で講師をしていらっしゃるらしい)。

 リベラリズムと戦争の関係について日本の戦前リベラリスト3人を歴史学的に研究して考察するというもの。リベラリズムと戦争については国際関係論のリベラリズム(理想主義)を軸にした研究が多く、日本の自由主義者(しかも丸山眞男さんより前のいわゆるオールド・リベラリスト)に焦点を当てているのは非常に新鮮であった。

 

 当然この本では三者が戦争をどう考えどう行動したかが重要であるのだが、私としてはむしろ本書で少しだけ触れられている、石橋湛山らによって自由主義者の受け皿として『東洋経済新報』を発行し続けたことが一番印象深い。

 「受け皿」はある部分で共通性のある色々な人を一つの空間・紙面にまとめあげることができるものの、意見の違いが顕在化すれば同質な少数で作るものより瓦解しやすい気がする。そこに本書でリベラリズムの定義として挙げられている自律と寛容のうち後者が現れているのかもしれないとも思った。

 戦後文芸誌の方は本多秋五達が『近代文学』作って小説の自律を目指したのに左派と右派に寛容が無かったから失敗したが……

 

※       ※

 

 そういえば選挙が近い。

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 勿論国政選挙の方は一有権者として当然に投票に行くつもりであるがそっちではなく、TeamFortress2の方の選挙(戦争?)。つい最近大型アップデート(TF2 - Meet Your Match)があったらしく、その中でクラス対抗という新しい形式が導入された。

 コミックによればヘビー君が新しい武器を要求したらパイロ君と戦ってくれやとアドミニストレーターのおばあちゃんに言われてしまったらしいのでヘビーvsパイロ勃発という流れの様で。

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 この適当さが素晴らしい。

 パイロ君の選挙ポスターに至っては「ホロー! ホロホロー!」みたいなことしか書いていない。まるでドイツのユーモア政党デパタイ(The party)が作ったこれみたいだ。

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 是非とも、是非ともパイロ君には勝利してもらいたい。

 ついでに「支持政党なし」とかいう団体はデパタイ位のユーモアを持ってもらいたい

 

 

 あゝ明日は説明会、来週は面接二つ。

 半分終わったというより二回目スタートという感が強い。

 早く終われ。ついでに酷暑も早く終われ。